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大洋電機、発電機・電動機 増産へ。LNG船向け受注にも注力 - 日本海事新聞

 印刷 2023年03月23日デイリー版2面
岐阜工場(写真提供=大洋電機)
岐阜工場(写真提供=大洋電機)

 船舶向け発電機、電動機の製造などを手掛ける大洋電機(本社・東京都千代田区)の主要拠点、岐阜工場(岐阜県北方町)の生産が堅調に推移している。旧工場(同笠松町)では発電機ベースで月間最大生産量が100―120台だったが、2021年10月稼働の現工場は160台レベルに拡大。需要の変動がある中、フル稼働した22年10月期(21年11月―22年10月)には「月産計160台を3回達成」(山田沢生社長)した。超大型船関連では、既にメガコンテナ船向け発電機や電動機を成約済み。今後はLNG(液化天然ガス)船向けの受注にも注力し、さらに生産拡大を目指す。

 2万TEU級のメガコンテナ船では、必要な発電機が4000―5000キロワット型で4―5台。1台当たりの重さは25トン規模に達する。岐阜工場は、このような超大型船向け製品などに対応する。

 岐阜工場の月間最大生産能力は、発電機ベースで大型(5000キロワット以下)10台を含む160台規模のほか、軸発電機では3000キロワット以下で2台レベル。旧工場と比べ約1・5倍に上昇した。

 今後注力するのはLNG船向け。LNG船の推進方式は、蒸気タービンから、2元・3元燃料電気推進を経て、現在は2ストローク船(2元燃料のディーゼル主機関直結駆動)に変化した。蒸気タービン船では、得意な3000―4000キロワット型の発電機などが多く搭載されたものの、続く2元・3元燃料電気推進船では、1万キロワットクラスの大型発電機が求められたため、工場の能力制限などもあり苦戦していた。

 現岐阜工場稼働で生産能力を拡大したほか、「2ストローク船では、搭載される発電機が4000キロワットクラスに戻った」(山田社長)こともあり、大洋電機はLNG船向けの受注を再度本格化させる。韓国の造船会社などが営業の対象に入る。

 岐阜工場は、旧岐阜工場、部品製造の旧子会社2社などの生産能力を集約して、21年10月に本格稼働。生産能力拡大のほか、大型製品に対応した生産設備導入による10%の合理化(内作の拡大)、溶接ロボット、ノッチング(電磁鋼板の打ち抜き加工)ロボットの導入、工場間での無人10トン電動運搬車2ライン設置、IoT(モノのインターネット)を活用した生産稼働状況のモニタリングによる生産効率アップなどを図った。

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