三菱電機は30日、宇宙航空研究開発機構（JAXA）の選定を受け、新たな観測技術衛星の本格的な開発に着手したと発表した。二酸化炭素（CO2）などの濃度分布を宇宙から観測したり、地表や海面、大気中の水の物理量を推定したりする。温暖化ガス濃度の分布の観測精度を従来機の約3倍に高めた。2023年度に打ち上げを予定する。
開発する衛星は「温室効果ガス・水循環観測技術衛星（GOSAT-GW）」と呼ぶ。環境省と国立環境研究所が担当する「温室効果ガス観測ミッション」と、JAXA担当の「水循環変動観測ミッション」を担う。観測結果を通じ、地球温暖化や気候変動に関する防災対策および、気候変動予測の精緻化につなげる。
二酸化炭素（CO2）やメタンといった温暖化ガスの濃度分布の観測には、これまで「いぶき（GOSAT）」と「いぶき2号（GOSAT-2）」が開発され、打ち上げられた。GOSAT-GWはGOSAT-2に比べ、各地域の温暖化ガス濃度の分布をより詳細に観測できる。従来製品より観測可能な周波数帯を増やし、地球上の水の物理量をより正確に推定できる新開発の「高性能マイクロ波放射計3」も備える。
（井原敏宏）
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March 30, 2020 at 02:39PM
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三菱電機、JAXAから観測技術衛星の開発受注 - 日本経済新聞
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